カンロニン:用法用量を守って正しくお使いください

I will be able to teach zazen, the sitting-meditation, to everyone in English.都内にある禅宗寺院の中の人。仏教、イベント、本、教育、組織、アナログゲームなど、日々考えていることを綴ります。現在仏教になじみのある方、まったく興味のない方、みなさまに読んでいただけたら幸いです。

【レポート】お坊さんのための海洋散骨クルーズに。

11月7日の金曜日、「お坊さんのための海洋散骨クルーズ」勉強会へと行ってきました。
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海洋散骨。

【海洋散骨】
漁場や航路を避け、おおむね海岸から10km以上離れた場所で、粉末化した遺骨を撒く方法。わたしたちのように船舶でおこなう方法と、ヘリコプターで沖合いまで飛び、空から撒く方法があります。
海洋散骨とは?|海洋散骨・手元供養のブルーオーシャンセレモニーより

ご遺骨をどうするか。お墓へとお納めすること=“ふつうのこと”とされていますが、現代においてはいわゆるお寺や保守的な人による考えです。
「墓地埋葬等に関する法律(略して埋葬法)」といったルールや、「節度をもっておこなうならば違法ではない、という法解釈」「節度に関する業者による自主的な規制」といったマナー。
海洋散骨における色々な動きが、現在も起こっています。そのひとつが、今回の僧侶向けの、ブルーオーシャンセレモニー様主宰の勉強会。代表や発起人の僧侶の方と知り合いでしたので、お誘いいただいたのでした。ありがとうございます!
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内容は、海洋散骨についての説明と、なぜこのような活動をはじめたか?という代表からの想い(詳しく知りたい方はコチラの御本をどうぞ-お墓に入りたくない! 散骨という選択)。
さらに、実際に行う儀式やセレモニーのデモンストレーション。お骨を海へと撒いてしまうと、遺族の手元に何も残らずに寂しい・・・といった意見も、海洋散骨にはあるようですが、手元供養・お墓参りの定期便など選択肢を示すフォローなども忘れません。
また、お骨と一緒にお花を海へと散らしていくため、お花が水面に広がっていく様子がとても心安まります。
なにより、墓石といったモニュメント・象徴がないので帰って来られない不安感もあると聞いていましたが、その問題もクリアーする方法があるとも知りました。

そして、これまで散骨された方々への慰霊のための合同法要。わたしを含めて多くの僧侶が同乗し、みなさんでお勤めをいたしました。
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百聞は一見にしかず。多くを学びましたが、なにより自分が保守的な考えにすっかりはまっていたことに気付き、驚きました。海洋散骨も、ご遺族が親しい先に逝った人の遺骨をどうするかの選択肢の一つではあるかもしれないと考えてはいましたが、心の奥では認めていない自分を発見。
今回参加したことによって、なぜ認めていないのか?といった点について一定の答えを得ました。ただし、それはお寺を守るための論理についての意識にすぎず、海洋に散骨することにおける問題(大きさや散骨する場所など配慮しているからといって、お魚さんが食べるかもしれず、連鎖として我々も食べるかもしれない、という心情)(母なる海ならまあいいか、といった思考停止)(漁師さんなど海をなりわいとしている方々の気持ち)(本人や遺族の想いなど)に対してではありませんでした。
宗教者として、散骨について学びことで、よりよいご供養を考える大変良いきっかけとなりました。
陽岳寺として、臨済宗として、海洋散骨をどのように対面していくか、まだまだ勉強中の身であります。
家のお墓、個人のお墓、永代供養墓、三界万霊塔、土葬、火葬、樹木葬。多くの送り方があります。

散骨を勧めるような、誤解を招かれかねないブログとコメントいただきました。ありがとうございます!まだまだ勉強中の身です。水や海や川との因縁の深い陽岳寺。ふかく考えていきたいと思います。