カンロニン:用法用量を守って正しくお使いください

I will be able to teach zazen, the sitting-meditation, to everyone in English.都内にある禅宗寺院の中の人。仏教、イベント、本、教育、組織、アナログゲームなど、日々考えていることを綴ります。現在仏教になじみのある方、まったく興味のない方、みなさまに読んでいただけたら幸いです。

フェアネス~愛することと写歌詞

お寺で対話する夜第十五夜は、本覚寺にて開催。
歌詞をえらび、対話、写歌詞という流れでした。

◆第十五夜の対話テーマは "愛すること"◆
当日は、愛する人に向けた歌の歌詞を数種類用意。
その中から、あなたが一つ選ぶことから始まる。

なぜあなたはそれを手にとったのか?
どんなフレーズがあなたの心に届いたのか?
人の話を聞き、自分の思いを話す。

そんな対話を通して、人を想い、愛することについて考えていく。
そして、それは「今ここにある自分」に向き合う時間にもなっていく。

対話の後の、ワークショップでは夜の本堂で、写経ならぬ、あなたが選んだ歌詞を筆ペンで書写する「写歌詞(しゃかし)」の修行体験を。

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机がたくさん並んでいて、これからの時間に期待がふくらみます!
歌詞をきっかけに対話を。さらに対話を通して、人を想い、愛することについて考えていく時間をすごすことができたと思っています。

歌詞をほりさげていったグループ。恋愛観・結婚観など対話したグループ。キーワードを上げながら対話をしたグループ。いろいろな班がありました。

対話に参加していて思ったのは、「ほんとうに他人のことは分からない」ということです。共感する部分よりかは、違いが際立つ対話だったのではないでしょうか。この歌詞は好きじゃない、ここが気になる、全体の雰囲気がいい・・などなど。
深い部分で共感はしないけれども、理解はできました。それでも、「ほんとうに他人のことは分からない」ものだなァと。


いきなりですが、わたしのパートナーは会社員です。同僚は9割女性。よって、子育てをしながら、妊娠しながら、という同僚ばかりだそうです。育児休暇による歓送迎会が多いわけですが、男女参画&ワークライフバランスが常に仕事についてまわるのだとか。

男女参画とワークライフバランス
家庭内でも、仕事内でも、バランスに注目があつまります。
??勤務時間の短さよりも、仕事の成果をみてほしい。ちゃんとバランスが取れているでしょう??
担当職務と報酬とのバランス、職場内でのバランスです。


でも恋愛についてのバランスは違います。「つりあっている必要はない」。
ふたりの間でフェアだと感じていればいい。社会がどうとか、会社がどうとか、家庭がどうとか関係ないのが恋愛のバランスです。
もちろん縛ることによって生まれる“豊かさ”もあります。しかし同時に、1つのフェアネスを失うということは間違いないはずです。
そんなことでバランスとれてるの?と不思議に見えるかもしれないバランス。恋愛・ふつりあいというバランス、二人だけのフェアネスのことです。

フェアネスとは「公平であること」、そして「美しいこと」。

家事の分担ですとか、同僚との情報共有ですとか、やたらと社会は公平をめざしているように感じます。恋愛におけるフェアネスを“公平さに縛られている”と感じれば嫌なものですが、“ふたりの愛の形はこれなんだ、美しいんだ”と思うことができたら・・ステキです。
不釣合いであろうとも、美しいかたちだと思うことができるのが、恋や愛なのかな。そう思いました。

であるからこそ、ほんとうに他人の愛の形は分かりません・・。

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みなさん真剣に「写歌詞」をしています。

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共有ののち、奉納して解散しました。
ひさしぶりに歌詞をよみこむ、という行為をしました。じっさいの歌を聴いてみると受け止め方が変わったり。嫌悪感をかんじるのは、その歌詞のなかにある自分の嫌な部分を見させられているから・・・というご意見も。

チャレンジのつづくお寺で対話する夜。次回もお楽しみに。